伝統を受け継ぐ

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五月人形とは5月5日の端午の節句に飾る人形のことで、男児の誕生と健やかな成長を願い飾られるものである。その歴史は古く、奈良時代には宮中において五日の節会という行事が催されており、その場で菖蒲を天皇に献上し、薬玉が下賜されていた。 時代が下り、平安時代から鎌倉時代になると、菖蒲と尚武の読みが通じるところから端午は男児の節句となる。江戸時代になると、武家から民間にまでこの風習が伝播し、庶民の中でも男児の健康を祈って屋外に兜を飾るようになった。しかしながら、庶民において華美な装飾を施した兜を飾ることは贅沢であるとされ、しばしば禁令の対象となったため、人形という形で独立していったものが現在に至る五月人形の起源とされている。

明治から昭和の中頃まで、五月人形は歴史上の英傑や伝説上の人物など男児の理想像をモデルとすることがほとんどだったが、昭和の終盤から平成にかけては、ニーズの多様化に伴い、様々な五月人形が登場している。人形ではなく鎧兜一揃えのものや、特定のキャラクターとのコラボレーションをしたものである。また五月人形をレンタルするといった新しい業態も生まれており、必ずしも購入を必要とするものでもなくなっている。 今後も更なるニーズの多様化に応えるために色々なタイプの五月人形が登場するものと思われる。しかし、時代や形が変わっても、親が男児の健やかな成長を祈る気持ちは、何時の時代も変わらない。新緑の季節に行うこの伝統行事を次の世代に繋げていきたいものである。